高齢者の転倒恐怖感と体力測定との関係を明らかにするために、A県の3地区(海岸地域、中山間地域、離島地域)で調査を行った。その結果、87名のうち37名が転倒恐怖感を持っていた。年齢、収縮期血圧、拡張期血圧、身長、体重、ウエストでは転倒恐怖感のある群とない群との間には違いは認められなかった。ファンクショナルリーチ、Timed Up & Go Test、10m障害物歩行では、両群に有意な差が認められた。これらの結果から、高齢者の転倒恐怖感を軽減させるためにバランス能力や移動能力を向上させることの有効性が示唆された。